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2024年4月

2024.04.22

あははの病室(5)

当ブログ 2010.01.26 の記事を転載


あははの病室(5)


看護師さんのこれまでにない程の絶叫(?)が3階フロアに響き渡った!


なんとこのおっさん!
病室の窓を開けて…こともあろうに、タバコを吸っていたのだ!


ついに院長センセがやって来た!


 


危なげな患者「おぉ、院長!」


どうやら知っている仲らしい.


院長センセ「反省してもらわなければいけないことをしたようですね! 今度やったら強制退院してもらいますよッ!」


 


前代未聞の出来事だと言う.


そらコーラぢゃなくて、そらそーだょねぇ.
循環器病院なので、みんな心臓がどーにかなって入院しているというのに、自分も暮れに身体が固まって動けなくなって病院に運ばれたというのにこのおっさん、タバコをぷかぷか...


 


この「危なげな患者」の奇行(?)は、まだまだ続いた.
窓から前の学校が見えるんだけど、窓際に立たないと見えない.
それをこの患者は、ベッドを最大限に高くして外を見る!
背も高いけど座高も高いから、その様子は威圧感(?)があり、見ていてなんかおかしぃ.


たしか最初に…ベッドの背と足の部分は高さを変えてもいいけれど、ベッド自体の高さは変えないように言われたはず.


それを、ベッド全体を最大限に上まであげて・・・まるで「お代官様」状態.


 


さらに、3階のフロアだけは自由に歩いていいと言われているのを聞いたのに、やれ1階に新聞を買いに行ったり、コーヒーを買って飲んでしまったり(食事以外の飲食は禁止…これで彼の血糖値は恐ろしく上がってしまった)、上の階にこっそりタバコを吸いに行ったり.
はみだしもいいとこだ.なんだか子供みたいに思えてしまった.


しかし、おら以外の患者への罵倒は続き、ついに2人の老患者は去って(病室を変えて)2人部屋になり、部屋は静かになった.
朝から夜まで、このおっさんの奇行には笑わされた.
おらの人生観そのほかを少しずつ話させてもらい、だんだんと「危なげな患者」から「ちょっとはおとなしい患者」へと変わっていった.


おらの治療はまだ始まっていない時に、彼は退院した.


 


やったぁ~!
4人部屋が大きな個室だぁ~!


と喜んだのもつかの間、出て行った2人の老患者が戻ってきて、3人部屋になってしまった.


 


尿瓶の患者のところには、相変わらず見舞客が多い.
でも、もう身振り手振りではなくて、普通に会話して、時には大声で笑ったり.


尿瓶の患者「いぇね、あれがこーしてそうなりましてね、そしたらこれがあーなってしまいましてね・・・」


見舞客「おほほほほ...」


「危なげな患者」はいなくなり、病室には見舞客とともに平和が訪れた.


 


やがて、おらも無事退院となった.
死にかけてから22日間という入院生活.
様々なことを見聞き、体験をした貴重な時間だった様な気がする.
これらもやがていい思い出となるんだろうなぁ...


 


 


しかぁ~っしっ!
思い出になるどころか...


「危なげな患者」は現れたのだ!


 


ピンポ~ン.
ガラッ(玄関が開く).


ズカズカズカ.


危なげな患者「いゃぁ、どーなったかと思ってょぉ」


 


そぉ、うちから十秒ちょっとのところにこのおっさんの店があるのだ!


(「あははの病室」おわり)


 


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あははの病室(4)

当ブログ 2010.01.25 の記事を転載

あははの病室(4)

看護師さんの大きな声が病室に響き渡った...てか、3階のフロア全体に聞こえたにちがいない.

看護師さん(女性)「なにやってんのぉッ、ったくぅ~!」

危なげな患者「暑いからょぉ!」

 

どうやらこの患者、すっぽんぽんだったらしい!

(((((\(;^^)/ イョォ~ッ!

 

また別の時

看護師さん(女性)「なにやってんのーッ!」

危なげな患者「トイレが遠いからょぉ、間に合わないし(注:そんなに遠くない) トイレまで行くのがめんどくさいからょぉ!」

 

どうやらベッドにもたれかかったまんま、ジョワ~っと「C子ちゃん」をしていたらしい!

v(^∀^ )☆\(^∀^; ヤクルトカ!?

ソレハ「ジョア」!( ^∀^)/☆( ^∀^)v

 

また別の時

看護師さん(女性)「ちょっとちょっとちょっとぉ! ちょっと待ってぇ! あ~あ~あ~ッ!」

危なげな患者「・・・・・」

 

トイレから帰ってきたこの患者、パジャマの上から1メートル位のトイペの尻尾をぶらぶらとさせていた!
しかもそのトイペには、し~っかりと「うんち君」が付いている!
この「危なげな患者」、背が180cm以上もあるもんだから、ちょっと振り返っただけでトイペの揺れ具合はハンパなくって…そりゃぁ迫力満点!
窓の壁やらカーテンやらに「うんち君」がくっついてしまい、看護師さんは応援を呼んで壁をごしごし、もうてんやわんや.

こんな大騒ぎの中でも、当のご本人は涼しい顔.まったく悪びれた様子もなく何処(どこ)吹く風!

ま、涼しいったって涼しい顔ぢゃないけどね、全然.色は黒いし目つきは悪いし...

 

ある時看護師さんがこの危なげな患者に

看護師さん(女性)「血圧が下がって良かったね」

というのを聞いておらが

おら「血圧は良くなったのかも知れないけど、顔つきは悪いよぉ!」

と言ってやった.
これぐらいのハードな(?)ことを言っても大丈夫なくらいになっていた.
こんな悪い冗談は、まず言わないおらなんだけど・・・このおっさんにだけは言いたくなっていた!

 

そして極めつけの事件が起きた!

看護師さん(女性)「なにやってんのーッ!」

 

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あははの病室(3)

当ブログ 2010.01.23 の記事を転載


あははの病室(3)


ずっと様子を見ていて、この「危なげな患者」のおっさんは…なんとかなりそうだろなと判断したので、会話を交わした.


そしたらなんと、うちを出て十秒かそこらの…左手ほぼ正面に見える店の主人なんだと!
しかも、おらが救急車に運ばれるのを見ていたんだと.


危なげな患者「うっるせー救急車だなー」


と思って見ていたんだと.


 


で、ベッドでおらに向かって...


危なげな患者「そのまま逝っちまえば良かったのに」


と言いやがった.
ま、ギャグだなとわかったので笑いで返したけど.


 


でもそのあと、これこれこうでほとんど死にかけていたと説明をしたら


危なげな患者「良かったねぇ、助かって」


と言ってくれた.


 


ほんとはEひとなんだなと感じた.


 


近所の人だとわかって、地元の釣り仲間に電話して聞いてみたところ、その釣り仲間のおばあさんが昔っから懇意にしている店だとわかり、少し安心した.


 


しかぁ~っし.
こちらとは仲良く会話をするようになったけれど、相変わらず老患者の二人には…


危なげな患者「まだ生きてるのかょ」


とか言うのでその都度、ものの言い方をたしなめた.


 


危なげな患者「でもこのじじぃ、さっきから同じ事をなんべんもなんべんも、うるさくってしょーがないからょぉ!」


と、このおっさん、なかなか言うことを聞かない.


 


おら「せっかく良くなってきているのかも知れないのに、自分の言ったことで病状が悪くなったらどう責任とるんだょ!」


危なげな患者「はやく死んじまえばいぃんだ!」


おら「そーいうことを言うんぢゃないっ!」


こんなやりとりが続いた.


 


そして看護師さんが来た時のことだった.
その「危なげな患者」を見るやいなや、


看護師さん(女性)「なにやってんのーッ!」




(つづく)


 


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あははの病室(2)

当ブログ 2010.01.22 の記事を転載

あははの病室(2)

空いていた、おらの向かい側のベッドに、一見、見た感じが…そっち系の(?)ちょっと危なげな人が入ってきた.
すぐに家と友人に電話して、あいさつは会釈だけにして会話はしない様に伝えた.

その後、向こうでカーテンを閉めたので、眼は合わさずにすんだ.

 

尿瓶の老患者のところには、ずいぶんと見舞客が訪れる.
老患者は、その都度、あのセンセ風の話し方.

尿瓶の老患者「いぇね、なんとかかんとかでしてね、なになにがどーしましたらどーのこーのでしてね・・・」

危なげな患者「うっるせーじじぃだなー」

 

尿瓶の老患者と見舞客の会話は続く.時に大声で笑って...

危なげな患者「うっるせーなー.首絞めるぞ!」

 

尿瓶の老患者と見舞客の会話…少し小声になる.でも会話は続く.

危なげな患者「あしたの朝首絞めるぞっ!」

 

尿瓶の老患者と見舞客の会話…ひそひそ声になる.でも会話は続くょ、どこまでも.

v(^∀^ )☆\(^∀^; センロカ!?

危なげな患者「はやく死んじまぇ!」

 

尿瓶の老患者と見舞客の会話…ついに身振り手振りになる.

「じゃぁね.また来ます」

と、かすかに聞こえる声を残しながら見舞客は帰っていった.

 

見舞客が訪れる度にこのパターンだった.

 

ある時、おらの左隣の老患者のところへ看護師さんが来た.
痰を吸引すると言う.

 

看護師「あー、チューブを噛んじゃダメでしょ、吸引できなくなるからッ!」

老患者「・・・・・」

 

何回やっても噛んでしまうみたいで...

看護師「もう.しょーがないから鼻から吸引するからね」

 

キュルキュルキュル、ガ~...

老患者「(大声で)痛ぇ~~~っ!.何すんだおぉ~っ!」

危なげな患者「殺しちまぇ!」

 

(つづく)

 

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あははの病室(1)

当ブログ 2010.01.21 の記事を転載
なお、この記事の(2)以降に登場する「危なげな患者」さんは既にお亡くなりになっています。
こころからご冥福をお祈り申し上げます。
楽しい想い出をありがとうございました。

あははの病室(1)

22日間の病院生活で、なんといってもこれが一番笑えた出来事

病人のことなので、笑っちゃぁいけないんだろうけど…笑ってしまひまひた.
ゴメンナサイ.

m( _ _ ;)m

 

集中治療室から4人部屋に移った時のこと.
4人部屋だけれど最初は誰もいなくって、広い個室みたいなものだった.
でもそれもつかの間、すぐに3人部屋になった.
向かいの左側のご老人は、話し方が学校のセンセ風でしっかりと話す.

 

その人が夜中に、カンカラカ~ンと何かを落とした.
その音を聞きつけて看護師さんが飛んできた.

・・・・・

飛べないので走ってきた.

v(^∀^ )☆\(^∀^; アッポ~!

 

落としたのは尿瓶(しびん).
ベッドの脇にその患者さんが立っていて言った.

「いぇね、おしっこをしようとしたらシビンを落っことしてしまいましてね、おしっこは出なくって、後ろが出たんですょ」

 

つまり、シビンも落っことしたけれど、うんちくんも落っことしたと...

(((((\(;^^)/

 

いや、これって「さ」もありなん、「そ」はないけど.

v(^∀^ )☆\(^∀^; ナンノコッチャアッチャコッチャ!

 

おかしかったのは次の日.
主治医が来られた時にその人が・・・

「いぇね、なかなかおしっこが出なくってね...」

 

すると主治医が下の方を見ながら言った.

 

「いま出てますよ」

( ( ( ヽ(;。__。)/

 

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